仕事に行った途端、来月からの部署移動を言い渡されて落ち込んだ。
もちろん部署移動になったらHEROとは別の部署。
落ち込んだからHEROにメールした。
HEROもアタシの移動のことは知らなかった。
HERO社員だし、
昼間、会社ににいたから知ってるかなって思ったけど、
知らなかった。
「あっちの現場は人が余ってるみたいだけど。」
ってHERO言ってた。
Hanaもそう思っていた。
とりあえず、HEROの声が聞きたくて・・・。
ごはん休憩に電話していいかメールしてみた。
そしたら「寝てるかもしれないけどどうぞ」って感じの返事が来た。
それからの時間が長かった。
長い時間に考えた。
「寝てるかもしれないんだったら電話はやめよう。
もし、起きてまっててくれるんだったら、ちょっとはアタシのこと好きかな」
なんて・・・。思ったりしながらごはん休憩になった。
とりあえず起きてるかメールしてみた。
起きてた。
なんか起きて待ってたっぽいかな?って気もした。
休憩所では話せないので、車に行った。
すぐに切るつもりだったけど、いろいろ話して、慰めてくれたから切りたくなかった。
どうしてあんなに優しいんだろう。
あんなに優しくされたら期待してしまう。
その優しさは誰にでも同じなのだからやっかいだ。
なんてことをついでに言ってみた。
携帯が圏外になったのはうちのじいちゃんのせいだと冗談で思っていたみたい。
けどその話の時に
「うちの孫に手を出すな。ってことかなぁ」
って言ってたけど・・・。手を出そうと思っているの?
って思ったけど聞けなかった。
「誰にでも優しいってのはいろいろな意味で大変だよ」
って、アタシちょっとお姉さんぶって説教してみた。
あとから気がついたんだけど、
アタシが「起きてますか?」ってメールする前に
「起きてますよ」ってメールをくれていたみたい。
どうしてあんなに優しいのだろう・・・。
やっぱり彼はアタシのたった一人の大切なHEROです。